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食あればワインあり、友あればスピリッツあり 2026年3月

食あればワインあり、友あればスピリッツあり 2026年3月

××月××日 長崎は新鮮な魚の宝庫

新しくできたホテルの名前はスタジアムシティホテル長崎。
その中に落ち着いた日本料理のお店「ジャパニーズダイニング洵」がある。
年末年始の会席をワインに合わせていただくことにした。

ワインリストを見ると、中央葡萄酒のグリド甲州2024が目に飛び込んできた。これは和食にピッタリとソムリエにオーダー。
前菜はお正月らしく「鮭親子和え、海老醤麹漬、合鴨、大黒椎茸、松前漬」そして「蟹つみれと蓮根の椀盛」であった。長崎の料理は結構しっかりしているので、醸し造りの甲州はとても良く合う。
社主の三澤茂計氏がアルザスでピノ・グリの可能性に魅せられ1999年に生まれたワインとのことで、2024年ヴィンテージは甲州の北部にある明野の自社葡萄畑からのドメーヌワインです。

次は長崎らしい「豚の角煮、里芋」そして「あらの酒盗焼」「海老の東寺揚げ」。東寺揚げは、湯葉を周りに巻いたり、乾燥湯葉を衣にした揚げ物で、京都の東寺で湯葉が作られていたことに由来します。
料理に合わせて選んだのは、テタンジェ・プレリュード・グラン・クリュ。テタンジェの中でも珍しいアイテムです。
長崎はポルトガル料理、中華料理そして日本料理のアンサンブルが有名です。よく知られた「卓袱料理」の定番がこの豚の角煮です。

最後の「五島牛塩釜焼」に合わせたのはクロ・デュ・モン=オリヴェのシャトーヌフ・デュ・パープ2020。バランスが良く心温まるワインでした。新年早々ワインと日本料理の心温まる晩餐でした。

長崎は新鮮な魚の宝庫

××月××日 長崎に着いたらまずはお寿司屋

地方のお寿司屋の醍醐味はやはり「地の魚」です。
地物を大切にするお寿司屋さんに出会うと本当に嬉しくなります。寿司ネタは、「豊洲から!」というお寿司屋に当たったりするとがっかりです。

さて、カウンターに座ると何が出てくるのかとても楽しみになります。
「今日はとても良い団扇海老がありますよ!」と大将からのお勧め。
名前の通り、団扇のような平たい体型が特徴で、長崎県では、平戸南部や五島列島のみで漁獲されていて、漁獲期間も決められており希少価値が極めて高く、他ではほとんど見ることがありません。
味は伊勢海老よりも味わい深く、一度味わうと忘れることができません。今回はなんと壱岐焼酎で合わせることにしました。

焼酎を飲むことはほとんどないのですが、焼酎として、初めてGIになった麦焼酎です。奇麗な料理を邪魔しない上品な焼酎と、形はグロテスクですが世界最高の団扇海老で満足度100%でした。
勿論、ヒラメやクエ、クルマエビ、烏賊にナマコ・・・そしてクジラがお寿司屋さんに置いてあるのも長崎の特徴です。
最後に十勝ワインを飲んでお開きとなりました。

××月××日 長崎に着いたらまずはお寿司屋
田辺由美 プロフィール (JSA認定 シニア・ワインアドバイザー)