食あればワインあり、友あればスピリッツあり 2025年2月

××月××日 南オーストラリア州クレア・ヴァレー WAKEFIED WINEの高品質に驚き
虎ノ門ヒルズ森タワーがオープンしたのは2014年。徐々にビルを増やし、虎ノ門ヒルズ・ステーションタワーが開業したのは2023年で、2年が経ちました。新しく日比谷線の駅も開業し、東京の新しいスポットとして注目されています。その中にホテルができ、その1階にレストラン ル・プリスティン東京がオープン。シェフのセルジオ・ハーマンはオランダでミシュラン三ツ星を持ち、故郷のオランダ料理をベースとしたイタリアンを生み出しました。彼の料理をNEW ITLIANと称するのはその所以です。さて、ワインが主役の本日は、オーストラリアの高品質ワイン産地、南オーストラリア州クレア・ヴァレーのワイナリーで、3代続く家族経営のWAKEFIEDです。言い古された言葉かもしれませんが、「ワインの特徴は畑とブドウが創り出す」をモットーに品種の特徴を大切にしていることが印象的でした。最初はクレア・ヴァレーらしい、奇麗な酸味と果実風味があふれる、リースリング。ドイツのリースリングとは異なりその味わいに長い日照時間に恵まれた大地の味を感じます。最初の料理は“Crudo Hamachi, pumpkin, abocado, crème crue, shiso-habanero vinaigrette”、ハマチのカルパッチョではあるが、紫蘇の葉とハバネロの微妙な風味を楽しめる素晴らしい逸品でした。そして次はクレア・ヴァレーの中でも石灰岩質が特徴の畑で栽培されたシラーズ。非常にエレガントでその繊細さに驚いた。そして、勿論ビーフ。ワインをしっかり煮詰めたソースと最高の焼き加減のフィレに合わせたのはワォークフィールドのプレミアムワイン、ザ・パイオニア・シラーズ2018。創業者、ビル・テイラーの開拓者精神を伝えるワインです。1900年初頭、クレア・ヴァレーではカベルネ・ソーヴィニヨンが主流でしたが、彼はシラーズを植えることをかたくなに主張し、今のクレア・ヴァレーの評価に繋がっています。ザ・パイオニアは卓越したヴィンテージのみごく少量生産されています。ボトルにはナンバリングがされていて、私は132番目のボトルをいただきました。ランチに合わせたワインは5種類。美味しいワインは後を引きますね。

××月××日 シンガポールの家庭料理と心が優しくなるワインを満喫
恒例となった年に一度のシンガポールの出張である。サクラアワードエントリー中なので二泊三日、あわただしいシンガポール滞在でした。今年はシンガポールの家庭食を中心にグルメを満喫することにした。2日目の夜は北海道のワイン生産者と一緒にシンガポール人にも人気のある、ローズ・カフェでシンガポールの家庭料理を味わった。まずはタイガービールとなりそうですが、私はかたくなにワイン。まず、だれもが好きな、サテー。チキンサテーとポークサテーにはやや甘いピーナッツ・ソースが添えられていた。選んだワインは私の大好きな造り手のひとつ、マレノン・ピノ・ノワール。コート・デュ・ローヌにあるコーポラティヴで、その品質は日本でも定評がある。しっかりとした南フランスらしいピノ・ノワールで同席のワイン生産者の方々からも「こんなピノ・ノワールを造りたいな!」と本音が出るのが面白い。ピーナッツ・ソースがこのピノ・ノワールとマリアージュしたのは新しい発見でもあった。次は初めて食べるラクサ。ココナツミルクとチリペッパーの調和が楽しめるスープヌードルです。太めの米麺がココナッツミルクに絡み、エビの旨味がスープに溶け込みコクのあるボリューミーな味わいです。そして、シンガポールに来たら絶対食べなくてはならない、海南チキンライス。ここで選んだのはチリ産、セント・ヘレナ・シャルドネ。コクと樽香が鶏のゆで汁で炊いたご飯にぴったり。そこに生姜が効いている蒸鶏肉チリソースやジンジャーソースを加えると暖かい産地のシャルドネが何とも言えないハーモニーを演出してくれます。多民族国家らしく中華系、マレー系、インド系の料理が家庭で作られるのが当たり前のシンガポール。気楽にいただく家庭料理には高級ワインより、心が楽しくなる気楽なワインが合うのは日本も同じですね。

